2020年7月7日火曜日

恐るべし,子どもの力

「エ~ン,エ~ン」と子どもの泣き声が,校長室に聞こえてくる。時計を見れば,終わり間近とはいえ授業中。しかも,1年生の某教室から。担任の先生もいることだからと,最初は気にとめるつもりはなかったのですが,なかなか泣き止まぬ様子。これは,担任も難儀をしているだろうと,補助に向かうことにしました。担任に聞くと,国語の授業で教科書(上の写真)を例に,各自2文を書く学習をしていたとのこと。しかし,上手く自分の考えがまとまらず,いじけた結果とのことでした。すでに,他の児童は,別の教室での学習のため,廊下で整列を始めていたものですから,その場はひとまず私が預かり,担任は他の児童を引き連れ,次の授業に向かわせることにしました。校長先生と二人きりになった1年生。「これは,甘えていられないな」と思ったか,程なく泣き止みました。ここからが,個別指導の時間です。「何が好きなの」と問うたところ,何も答えません。ヒントをあげようかと思いたち「サッカーは?」,「鬼ごっこは?」と思いつくまま提案をしてみました。すると,自分で鉛筆を持ち,ノートに,書き方のような丁寧な文字手「ぼくのすきなものは・・・」と書いたかと思ったら,続けて何と書いたと思いますか?1年生が!!!「おべんきょうです。」だって!更に続けて理由は「じがうまくなるからです」だそうです。負けた!完全に負けました。君は,これだけのことが書ける子ども故に,迷っちゃったんだね。泣いてしまった少年の名誉のために,あえて名前は記しませんが,君は本当にすごい少年だ。保護者の皆様,是非,名前を詮索しないであげてください。5分前後の出来事です。