2021年9月14日火曜日
医療用メスと凶器のナイフ
今朝方,衝撃的なニュースが飛び込んできました。報道によると,2020年11月,東京都内の公立小学校の当時12歳の女子児童が,同級生数の
氏名といじめの内容を書いた遺書を残し,自宅で自殺したとのこと。いじめの舞台となったのは,学校が配布した端末を使用したSNSで,
「うざい」「死んで」などと書き込まれていたということでした。一つの学校をお預かりする責任者として,つい先頃,学校と各御家庭とをつなぐ
リモート授業に一歩踏み出した者として,非常に胸が痛み,悲しみと共に深く考えさせられるニュースとなりました。そんな中,30年以上も前,
大学の教育学特論で,先生がお話しくださった一つの話が思い出されました。先生曰く,「所詮,モノはモノに過ぎない。モノの用途や価値を決め
るのは,人の行為である。小さな刃物も,人の命を救うために手術に用いれば医療用メスとなり,憎しみを埋めるために人に向け,人を傷つけるた
めに用いれば凶器のナイフとなる。それ故,教育は大切だ」と。学校が配布するノートパソコンも,使い方によっては人の未来を拓く教具にもなれ
ば,いじめの道具として人を死に追いやる凶器にもなる。このことを,私も含め学校関係者は改めて深く認識しなければならないと思います。失わ
れた命は,復活することはないのですから。運動会を目前に控え,教師の目が散漫になっていないか。こういうときに事件は起きる気がします。そ
こで,本校では,本日,このことだけではありませんが,色々なことを確認すべく,臨時の終礼を開きます。保護者の皆様,お子様の異変に気付か
れたならば,些細なことでも学校に御連絡・御相談ください。皆で対応させて頂きます。下の写真は,充電機能を兼ね備えた,本校の端末保管庫。
通学路のアサガオが,子ども達の登校を優しく見送ってくれています。