2022年2月18日金曜日
あれ?が育む科学の芽
ランドセルを背負った4年1組の少年2人が,額を合わせるようにして,何かを興味深げに見つめています。視線の先には,茶色の砂と白い袋。
見れば,使い捨てカイロの見慣れた白い袋が破れ,中身が外に出ていました。早速「この砂みたいの,何か分かる?」と聞いたところ,「確か
鉄?」と聞き返してきました。「いいこと言うなぁ~」と想った途端,嬉しくなって「そうそう,この鉄の粉と空気中の酸素が反応して熱が
出るんだよ。酸化鉄って言うんだよ」とうんちく王・伊集院光にでもなった気分で語ってしまいました。忘れもしない,ホッカイ●なる
使い捨てカイロが出回り始めたのは,私が中学2年の冬でした。不思議で不思議で,使い終わってもいないのに袋を破いて中を見ました。
何の変哲も無い茶色い砂がなぜ温かかく(熱く)なるのか。その仕組みを理解できたのは,たしか高校になってからでした。話を元に戻して,
感心したのはこの後。この2人の少年の発した言葉。「有り難うございました」ですと・・・。私は思わず「お利口な子にしかこんな話は
しないよ」と言ってしまいました。じっとアリの行列をみつめていたファーブルにも,リンゴが落ちるのに「あれ?」と疑問を抱いたニュートン
にも10歳の少年時代は紛れもなくあった。物事に興味を抱く子どもの目(芽)。大事にしたいものです。金子さん,中澤さん,「不思議だなぁ~」
と感じる心,ハテナ?をみつける目。大事にしてください。こんなに快晴なのに,週末はまた,天気が崩れるとか。早く温かくなって欲しいですね。
(花粉はご免ですが。)