2021年10月12日火曜日

1つの授業を創る

私が尊敬?憧れ?る人物に,小山薫堂という方がいます。放送作家,脚本家,大学教授に,京都老舗料亭のオーナー,はては「くまもん」の生 みの親とマルチな方です。そのような中で,小山氏がプロデュースし,かつて一世を風靡した人気テレビ番組「料理の鉄人」は,今でも,私が教師 という仕事を考える上で多く示唆を,私に与えてくれます。同番組は,設定されたテーマの下,「鉄人」と称される料理の名人と挑戦者の料理人が, 日頃の料理の技を争うバラエティー番組でした。バラエティーではありませんが,教師の世界にも似たものがあります。「研究授業」というもの です。研究テーマに基づく1時間・45分の授業に,授業者が持ちうる技を全てつぎ込み,今現在の自分の実力を試します。研究授業自体は1時間 ・45分に過ぎないのですが,授業構想から始まり,本時に至るまでの数時間,場合によっては10時間を超える授業の流れを作り,子ども達に 分かる・楽しい授業を提供できるか,取り組みます。今年の授業者は,3年2組の渡邉皓教諭と6年3組の小澤宏成教諭です。お2人ともたかが 45分,されど45分ですが,料理人が1皿に全てをかけるように,夏からこのMissionに取り組んでいます。私は,小澤グループの英語科の授業 作りに参加しています。今回,小澤グループは,英語の学習を充実させるために,「総合的な学習の時間」の学習とのcollaborationを計画しています。 しかも,SDG'sの視点から「和食」を絡ませ,英語の授業に繋げます。昨晩,帰宅しようと真っ暗な駐車場に出たところ,調理室の窓から,煌々と 明かりが漏れています。「はては,日直の先生が消灯し忘れたか」と外から調理室に歩み寄り,窓越しに中をのぞき込みました。すると,3人の 教師が,せっせと鰹節をけずり,子ども達に味合わせる「鰹のだし」とりを行っていました。総合の学習,しいてはその先の外国語科の授業作り のためでした。これこそ,教師本来の姿。3人の姿が輝いて見えたのは,何も電気の光が強く当たっていたからだけではないと思います。 「秋空コンサート」(今年も残念ながら,On Demandの予定)の取組が熱をおびてきました。写真は,雨宮先生が,お気に入りのギターを片手に, 5年生に演奏指導を行っている様子です。